内臓トレーニングは、生まれたときの元気な状態に戻そうという健康法
内臓トレーニングを考案した望月みや子氏は、
「1個目の細胞が死んだとき」からを
病気と定義しています。
人間、長く生きていると体の使い方、食事の取り方、ストレスの溜まり方など様々な原因から血液の流れが滞って細胞が死滅し、体のあちこちに小さな病気が生まれてきます。
いつもと同じ生活を続けていると、小さな病気は徐々に大きくなり、自覚症状が出てきます。
内臓トレーニングは、小さな病気の段階で細胞の死を食い止めるため、血液を円滑に流して細胞を元気にし、生まれたときの元気な状態に戻そうという健康法です。
「血流改善」が内臓トレーニングのキーワード
全身の細胞を絶えず元気にしておけば、健康を保つことができることをご理解頂けたでしょうか?
細胞を死滅させないためには、全身に張り巡らされている血管を丈夫にし、血液の流れを確保することが大切です。健康な人は、生活習慣や食事の取り方などの一部を改善することで済みますが、病気になってしまった人は、必ず血液の流れが滞っています。
滞っている部分の血流を強制的に流すために、内臓トレーニングでは補助器具として低周波治療器を活用しています。
低周波電流が腎機能を活性化する
人間は2足歩行になったため、心臓だけでは全身の血液循環ができなくなりました。特に、重力に逆らって下半身におりた血液を心臓に戻すことが難しくなってしまったのです。
そこで、心臓の補助として、下半身の筋肉、特にふくらはぎの筋肉を第2の心臓と位置づけられました。無意識のうちにふくらはぎを動かすことによって、下半身に溜まった血液をポンプアップして心臓に戻しています。
内臓トレーニングは数少ない特許取得の健康法
自然治癒力を高める健康法、『内臓トレーニング』は日本国特許庁から特許を取得しています。
近年の健康ブームにより、健康雑誌やインターネット上には様々な健康法が紹介され、それぞれの健康法がユニークな特長を持ち、それぞれに効果を競っています。
そんな中で、内臓トレーニングはネット上を賑わす多くの健康法を統合したものであり、大きな効果を発揮することが評価されて特許の取得が認められました。
特許番号『特許第5461109号』
特許の名称:「低周波パルス印加装置およびその使用方法」
発明者:望月みや子
特許内容は、日本国特許庁の機関紙「特許広報」に掲載されました。
内臓トレーニング協会では、ふくらはぎの筋肉や足裏のつぼ、そして自律神経をはじめとする神経全般に低周波パルス装置(フットスキッパー)を使って電気刺激を行うと、腎臓病やパーキンソン病系の人々の自然治癒力の改善に効果が見られることに気付きました。
その実績をもとに内臓トレーニングという健康法に関して特許を申請してみました。この申請に対し、日本国特許庁からA4版で22ページにわたる回答がありました。
回答文書は、特許に関わる独特の専門用語が使用されており、難解なため、要旨のみを紹介してみましょう。なお、要約に当たっては原文をできるだけ忠実に再現したつもりですが、より詳しい理解を得たい方は上記掲載の原本を参照してください。
内臓トレーニングという健康法に関して特許の要旨
本発明は…低周波パルス装置に対する知識がなくても対象者(内臓トレーニング実践者の意以下同様)の生体電流の流れが悪くなっている部位すなわち弱っている部位を簡単に探し出す(自己診断する)ことができる。
1)本発明は、対象者自身が、まだ気付いていない自己の体の弱っている部位を探し出し、その探し出した部位を低周波で効果的に刺激することができる。
2)…ふくらはぎへの低周波刺激により全身の血行がよくなり感覚が鋭敏になることによって、感覚の違いを認識しやすくなり対象者の弱っている部位を改善できる。
3)…この前腕部刺激ステップによれば前腕の筋肉を低周波で刺激して血行を促進し、特に腕から肩にかけての血行を促進させることができる。
4)…手のひら及び指先の腹が接触しているゾーンに…パルスを出力することによって…指先の腹および手のひらにあるつぼが刺激されて上半身、特に横隔膜より上の部位を効果的に刺激することができる。
文中の…は原文を一部省略してあります。
回答文書はまだまだ続きますが、以下は省略します。
人体に良い効果を出しているのは、低周波パルス装置が内蔵している筋肉刺激モードと神経刺激モード及び、周波数の長短と波形、パルスの強弱を効果的に組み合わせているからだとしており、低周波パルス装置の機能とその機能を十分に引き出すための様々な工夫に対する特許です。
内臓トレーニングは田坂定孝医学博士の治療法を活用しています
田坂定孝医学博士の治療法を活用しています内臓トレーニングでは、低周波電流を使ってクレアチニンを下げています。低周波を活用する理由は、昭和32年刊行の東京大学医学部教授・故田坂定孝医学博士の『低周波脊髄・頭部通電療法』に基づいています。
a 腎臓の血流量が増える |
b 血圧が安定する |
c 尿量が増える |
d 糸球体ろ過量が増える |
先生は上記4つのことを発見し、最後に
「低脊通電(脊髄通電)は、中枢神経系に対する好影響とともに、腎血行に対する好結果を招来する」
と結論付けています。
日本における電気生理学の成立とその成果
日本では、戦後まもなく神経治療の方法として低周波を活用した電気治療の研究が始まりました。
昭和24年、大阪大学の五百住教授らが、直流の電気による低周直角脈発生装置を考案し、麻痺には陽極がよく効き、神経痛には陰極が有効であることを発見し、それまでヨーロッパで常識とされていた電気緊張説を覆しました。
当時の日本には、脳や神経系を直接治療する方法がなかったこともあり、国立大学を中心に電気治療の研究が行われるようになりました。
日本における電気生理学の成立とその成果
昭和27年には東北大学総長の本川弘一医学博士を中心に「電気生理学」学会が設立されました。
昭和29年には文部省が、電気治療の科学試験研究費共同研究班を結成し、昭和32年には日本低周波医学会が結成されました。同じ年に、東京大学医学部教授の田坂定孝医学博士が著した『低周波脊髄・頭部通電療法』(中外醫學社)は、当時の日本の電気生理学の頂点をなす貴重な資料となっています。
著書では、脳梗塞患者の治療が中心に発表されていますが、先生は、低周波を脳や神経だけでなく臓器まで全身に通電してその結果を臓器毎に発表しています。
腎臓に関しては、下記のような結論を導き出しました。
●腎臓の血流量が増える
●血圧が安定する
●尿量が増える
●糸球体ろ過量が増える
脊髄通電療法が幻の治療となってしまった理由
田坂先生を中心とする低周波による治療は、昭和30年代には、各大学病院や国立病院で盛んに行われて一大ブームを起しました。
しかし、保険点数が低くて採算が合わなかったこと、治療に長時間を要することなど様々な理由が重なり、昭和40年代半ばには低周波通電療法は消滅してしまいました。
今では、医師の間でも知る人がほとんどいなくなり、幻の治療となってしまったのです。
内臓トレーニングでは、田坂先生の論文にある理論を活用させてもらっています。
参考文献:田坂定孝著『低周波脊髄・頭部通電療法』中外醫學社「歴史が眠る多磨霊園」ホームページより「昭和期の内科医学者田坂定孝」
自律神経のバランスを整えて血流を促す
現代人はストレスなどで交感神経の働きが強くなりがちで、血流が滞りがちです。体の状況に応じて、交感神経と副交感神経がスムーズに切り替えることができることが大切です。
状況に応じて交感神経と副交感神経のバランスを取るのが、低周波電流です。
腎臓病は循環器系臓器の不具合が原因
田坂先生は、
「患部では、生体電流が円滑に流れず、強い低周波を流すことによって改善が図られた」
という実験結果を述べています。
これを受けて、静岡トレーニングクリニック院長の廣岡先生が、受診された腎臓病患者さん459人に足裏通電を試みたところ、腎臓病の患者さんでありながら、ほとんどの患者さんは腎・生殖器系の臓器に問題は無く、循環器系の臓器に問題がある人が319人(69.5%)と、最多でした。
このことから、腎臓病は、主として循環器系の臓器の不具合により発症することが分かりました。
そこで、内臓トレーニングでは、腎臓の改善と同時に、循環器系の臓器に低周波を流して血流の活性化を図っています。